ダース米田

ジェイソン・ボーンのダース米田のレビュー・感想・評価

ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)
4.0
ボーン・アルティメイタム公開から9年、ジェイソン・ボーンがついに帰ってきた!!

記憶を失い、愛する人を失い、そして全てを思い出したジェイソン・ボーン(本名デヴィッド・ウェッブ)。彼は俗世間を捨て、一人社会の闇で孤高に生きていた。
そんな中、ボーンの理解者ニッキーが思いがけず姿を現す。彼の人生を狂わせたトレッドストーン計画の新たな真相を突き止めたからだ。
一方CIAもジェイソン・ボーンの消息を突き止め、非常なる殺し屋を差し向ける。
今再び、ジェイソン・ボーンは自身の過去を探る戦いに立ち向かう。


製作のトラブルによりなかなか続編企画が進展しなかったボーンシリーズの正統続編がついに公開となりました。
監督ポール・グリーングラスも続投し、「過去を追い求めるボーン」、「内部衝突をするCIA」、「手に汗握るアクション」等、お馴染みの展開はしっかり踏襲されています。

また、「監視社会とプライバシー」が作品テーマとして描かれており、映画作品としての完成度も素晴らしい出来です。

そして新キャストも皆魅力的であり、特にボーンを付け狙う殺し屋を演じたヴァンサン・カッセルは見事な活躍を見せている。これまでのシリーズの殺し屋達と比べてもキャラとしての存在感が強く、このキャラにスポットが当たったのはなかなか新鮮でした。

アルティメイタムのラストは完璧と言うべき幕引きだったのですが、それを無駄にしない完成度を感じた本作。
トレッドストーン計画に自ら参加した経緯が判明し、ジェイソン・ボーンの真実がまた一つ明らかとなったわけですが、まだまだ続編を見たいと思わせる、「シリーズの更なる可能性」が喚起されられました。
ローグネイションによってMIシリーズがトム・クルーズなしには考えられなくなったのと同じくらい、本作によってマット・デイモンなしにはボーンシリーズは考えられなくなりました。

まだまだこのシリーズに期待!!
ダース米田

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