ゆうか

アナイアレイション -全滅領域-のゆうかのレビュー・感想・評価

4.0
Netflixオリジナル映画。よかったです。面白かった。得体の知れないものを描いていて、ものすごく心臓に悪かったですが、好きです。

自分の知覚できる範囲以上のもの、例えば四次元以上の高次元、それに関連して宇宙の起源などには、興味を覚えると同時に、知ることが恐ろしいとさえ感じます。
この映画からは、その次元の恐ろしさを感じました。

私的な考察、感想ですが、
シマーは、数十億年前に生まれた生物(もしくは細胞、微生物)の起源を暗示しているのではと思いました。
倍々ゲームで、一つの細胞が二つ、四つ、そして果ては、私たちの現在の世界を作り上げる、と言うところまでは、膨大な時間をかけたら成しうることだし、現在の科学が解明していることがらでもあります。
しかし、その「最初の一個の細胞」はどこから生まれたのか、或いは来たのか、という謎に対しての、メタファーがシマーなのではと。
シマーが生んだものには醜悪、凶悪なものも多いけれど、美しいものもある。人間はどちらに当てはまるのでしょう(映画的には多分、醜悪=人間、ということかな?)。
シマーにより、なんでも反射され、果てはコピーされて、の箇所は、愕然として面白かったです。

映画自体の主題とは別に、レナとその夫ケインの謎が徐々に解き明かされていく作りも良いと思いました。ラストはどちらの解釈にも取れて、好み。

気味の悪い映画でした。
ゆうか

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