めが

ノー・ホーム・ムーヴィーのめがのレビュー・感想・評価

ノー・ホーム・ムーヴィー(2015年製作の映画)
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ホームがない、とはどういうことか。
故郷から逃げてきた地で迫害を受ける。
ユダヤ人として生きる。
結婚は?子供は?と聞かれる。
その全てが、居場所を奪う。
ここは「ホーム」ではない、という居心地の悪さを感じる。

シャンタルの母は「(娘は)何も話してくれない」とこぼす。
それが何のことなのかは語られない。

シャンタルは、宗教、自身のセクシュアリティ、女性であること、全てに悩んだことがあるだろう。
そしてその全てを縛るのが、
「家」という枠なのだ。

四角く区切られた画面を行き来する
母の足音、息遣い。
起きたままの整えられていないベッド。
観客は私生活の濃さに居心地の悪さを感じる。
それこそが「私のホームではない」ということである。
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