OsamuTANAKA

ザ・コンサルタントのOsamuTANAKAのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

いろいろ言いたいことはあるが、洗練されたアクションシーンを観るためだけでも1000円以上を費やす価値はあると思う。よって3.5とした。

アクションシーンに関して言えば、とことんリアルさを追求したと思う。
ヒロイン(不正経理を見つけた女性)の狭い部屋、ラストの社長の豪邸での戦闘など様々なロケーションで繰り広げられる戦闘は、その場に応じて周りにあるものを用いており、主人公が特殊な戦闘訓練を受けていることがよく表現されていた。他にも、敵を確実にノックダウンするために、脚や胸部に数発撃ち相手が床に倒れ込んだところで、頭に銃弾を打ち込んでいるシーンには感心した。

さて、ストーリーはと言うと、「自閉症の主人公が他人に心を開くまで」という使い古されたテーマに本格的なアクションシーンを足したものであり、少々期待はずれであった事は否めない。
主人公が高度自閉症であることは、彼の周りとのコミュニケーションや自宅の料理を作るシーンでなんとなく予想がついた。そして、彼の特殊技能は、息子の将来を心配する父親から授かったものである事も分かった。
しかし、戦っていた相手が主人公の弟の率いる一団と分かった瞬間に銃を下ろして(まぁ弟以外は全員殺してしまったのだが…)、昔を振り返りながらの会話になってしまった。
当然、殺される対象の社長は呆気にとられてしまい、気づいたら殺されていた。

父親の葬式の件もよく分からず、弟とは後日会う雰囲気があり、ヒロインのキャラを活かしきれておらず、そしてなによりも、いかにも「売れたら次回作を作る」匂いがする脚本にはガッカリした。残念だった。
OsamuTANAKA

OsamuTANAKA