フランス郊外のおんぼろ団地を舞台にした3組の男女の群像劇。思いがけない出会いが、明日にちょっぴり希望を灯す。
●車いすの中年男性と夜勤の看護師
冴えない中年男性が、車いす生活になる理由が笑える。カメラマンとウソをつき、看護師の写真を撮る。お手本は「マディソン郡の橋」。
●落ちぶれた女優と隣にたなたた住む鍵っ子の少年
鍵っ子の少年はイケメンだなぁと思ったら監督の息子さん。イザベル・ユペールは60歳を超えても美しい。母と子でもなく恋でもない関係性が絶妙です。
●不時着した米国の宇宙飛行士と移民の女性
宇宙飛行士とマダムの言葉の通じないやりとりにほっこり。NASAがまさかの団地に不時着って！
ありえないと思えるようなことをゆるいユーモアを散りばめながら、オフビートに描く。
孤独な心がほぐれていく様子に優しさが詰まっていて、じんわり温まる。他者への寛容さを持っている人って素晴らしいと思えました。
