寂れた団地、謎の不穏な音でやんわり繋が
っている 3組の孤独な男女の群像劇。
足の自由が効かなくなった男､鍵っ子青年
異国のおばちゃんの元へある日訪れる
神さまの悪戯のような小さな奇跡
"暗闇の後ろにはまぶしい光"
曇天の空とどこからか聴こえるホラーな音
はまるで彼らの心を映すよう。本来なら繋
がるはずのない まったく住む世界の異なる
人々が出会い眠ってた可愛さや素直さ ひた
むきな気持ちが目を覚まし 心の隙間が埋ま
っていく｡カメラ､ビデオカメラ､タッパに
詰めた彼らの精一杯の愛情が愛おしく 感情
の引き出しが開かれ溢れでる喜びに心がど
うしようもなくくすぐられた。
どの組み合わせの凸凹具合も素敵だったけ
ど宇宙飛行士とおばちゃんのふたりに｢コ
ンパートメントNo.6｣のラウラとリョーハ
が重なり 思い出して泣きそうになった♡
タイトルとポスターで何気にスルーしてたけど
始まった瞬間からこれは当たりだと確信！
シュールな絵面とやり取り､やっぱりめゃ
くちゃ好きなやつだった。
見目麗しいジュールベンシェトリは監督の
息子で義理ママはヴァネッサパラディ。
｢パリに見出されたピアニスト｣の頃より
も線の細い美少年で眼福。相手役のユペー
ルの台詞は パパから息子への亡き母の愛の
代弁のようにも映りユペールの潤んだ表情
に思わずもらい泣き
