ゆうゆさんの映画レビュー・感想・評価

ゆうゆ

ゆうゆ

海がきこえる(1993年製作の映画)

3.6

‬‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‎‪‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪‎‎‎‪‪‪‪‪‪‪‪すこしおとなに近づいたからこそ分かるあの頃のもやもやしてて尖った感情。おおらかで友情に厚い主人公と小悪魔がすぎ>>続きを読む

パピヨンの贈りもの(2002年製作の映画)

4.3


"蝶は恋文しか運ばないよ"
"恋はどうして「落ちる」の?「上がる」方がいいのに"
"流れ星は神様の抜けた髪"

幻の蝶"イザベラ"を探して、偏屈じいさんとママの愛を求めるおませな女の子の心の旅路
>>続きを読む

ストレンジ・ダーリン(2023年製作の映画)

3.7

‬‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‎‪‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪‎‎‎‪‪‪‪‪‪‪‪
6章で構成される、追う男と追われる女の物語。煽るようなサウンド効果とサスペンス風味が相まって途中までハラハラ
>>続きを読む

夏の砂の上(2025年製作の映画)

4.3


愛をなくしたおじさんと愛を知らない少女のひと夏
激しい雨粒のあとに訪れる乾き、この作品に出てくる人たちはみな何かの傷を抱えていて、どうにもならない諦めと "寂しい" が重なり陽炎のようにゆらめいてい
>>続きを読む

この夏の星を見る(2025年製作の映画)

4.9

‬‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‎‪‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪‎‎‎‪‪
あの頃の私たちは家族も友人も含め、すべての人が "近くて遠い星" だった
広い夜空に浮かぶたった一つの輝きをキャッチして
>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.5


なんか低評価でびっくりした。小学生の時に観てたらこのミステリアス設定に震えてたぶん夜中、目がぎんぎんだったと思うw
回想シーンのバーチャルゲームみたいなリアリティ感がはじめてだったのでふつうに面白か
>>続きを読む

ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2025年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます


逆シックスセンス
宿の息子の婆さんの話が興味深い。
いくら仕事とはいえあんないわくつきの夜の山によく行くよなって感心する
主人公の男子にしあわせな時があったのかなって思うとなんか切ない、彼氏も違う世
>>続きを読む

悪い夏(2025年製作の映画)

3.0


画質がまずこのみじゃない。
原作はこのキャストで脳内再生して読了してるので余計に物足りなさが強い。闇落ちした主人公のオチが弱くなってるしラストもなんで変えた?チッ
絶妙なキャスティングで、あんぱんに
>>続きを読む

ババンババンバンバンパイア(2025年製作の映画)

4.7

‬‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‪‎‪‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪︎︎︎︎‪‪‪‪‎‎‎‪NO RIHITO NO LIFE ❤︎
まったくノーマークだったけど劇場予告で"森蘭丸450歳のうた" にズキュン。お亮さ
>>続きを読む

罪人たち(2025年製作の映画)

4.3


日が落ちて漆黒とともに始まるたった一夜の幻の宴
確かに手にした自由と希望は血と火の粉とともに暁の空へと散ってゆく



🦇

これホラーですよね? ホラーなのにこんなに高揚して揺さぶられることありま
>>続きを読む

F1®/エフワン(2025年製作の映画)

4.3


波平が54歳なのにまさかのブラピが年上、まさに奇跡の61歳。あんな赤サングラスが似合うヤツ、Jプレモンスとブラピさまだけだよ😎
縁の下の力持ちと思わせて蓋を開けたら誰もがひれ伏すブラピ劇場。どのシー
>>続きを読む

かくしごと(2024年製作の映画)

3.0


認知症の介護や子供への虐待など社会問題を浮き彫りにながらも根底には親子の繋がる愛を描いていて、そこに血の濃さは関係ないのかも。ただ、そのふたつの要素がうまく相互作用しているようには思えなくてつっこみ
>>続きを読む

キツツキと雨(2011年製作の映画)

3.9


降りつづく雨のあとにさすひかりの瞬間を映しとった、おじさんと青年 お互いの人生が一瞬交わる奇跡のかがやきがやさしくて愛おしい。青年監督との出会いで自分にこびりついていた価値観がゆっくり剥がれ変化して
>>続きを読む

ロマンスX(1998年製作の映画)

2.9


無機質な恋人との甘くない白亜の関係の奥で悶える情熱を汚して染める赤と黒。彼女を満たす淫らな欲望は神秘の分身でその空洞を埋めて新たな愛を見出す。その貪欲で残酷な仕打ちはまるで必然だったかのように。
>>続きを読む

ふれる(2023年製作の映画)

3.3


叩いて弾いて押して撫でて得る音や感触、その手探りの不安定さが少女の中で燻る 何者にも変え難い母のぬくもりを探しているかのよう。残された父と姉妹3人という設定のどこかぎこちない空気が一家の太陽を失った
>>続きを読む

朽ちないサクラ(2024年製作の映画)

3.2


個人の経験値と涙の濃度によって築かれたそれぞれの正義。その思いが交錯し守られるものと見捨てられるものが出る矛盾に苦悩は尽きない。おそらく彼女はこの先もずっと迷い続けながら成長していくのだろう。
これ
>>続きを読む

ルノワール(2025年製作の映画)

4.7


おかっぱ頭に半端丈のパンツスタイル。彼女のビジュアル、随所に散りばめられたシーンにあの夏のレンコが猛烈に重なる。見方を変えればこれは早川監督の感性で描く「アフターサン」のような後味も。あと"ダンスシ
>>続きを読む

さいはてにて やさしい香りと待ちながら(2014年製作の映画)

3.0


子ども役の桜田ひよりちゃんにびっくり。
いまと変わらない飛び抜けた可愛らしさで演技力も抜群。こんなカフェがあればいつか訪れてみたいと思える丁寧で癒しの空間。彼女がそばにいれば頑張ろうって前向きな気持
>>続きを読む

ナワリヌイ(2022年製作の映画)

4.1

"ロシアの自由の象徴"
ドキュメンタリーなのにその恐ろしく重々しい内容も国家の闇深さも映画さながらにスリリング。ナワリヌイの美しく漲るカリスマ性がプーチンにとってどれだけ忌々しく脅威だったことだろう。
>>続きを読む

アシスタント(2019年製作の映画)

3.7


夢を抱いて映画会社に入社したエリート新人さんが華やかな世界の縁下に入って理不尽な世界を目の当たりにするある一日の出来事。とりあえずあいつ(ボス)は最後までクソだった。性欲オバケの気色悪い顔を拝みたか
>>続きを読む

数に溺れて(1988年製作の映画)

2.9


死へのカウントアップ
数に纏わる話と知ってたのではじめから数字に着目しながら観てたらなんの話しなんだか分からなくなって2回寝落ち。

蠢く虫たち、意味不明だけど絵画のような魅力的な構図、何かに特化し
>>続きを読む

Last Summer(英題)(2023年製作の映画)

3.6


お久しぶりのカトリーヌブレイアでチョイス♥ めちゃくちゃ「罪の女王」パクってるやん!って思ったらひっそりリメイクしてたらしい。
物語はそっくり北欧版をなぞっているのにヒロイン役のレアドリュッケール
>>続きを読む

我来たり、我見たり、我勝利せり(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます


上流階級バンザイな超胸くそ映画
不快感を通り越して戦慄の異次元枠

人間が古来から培ってきた狩猟本能の進化系、その標的と達成感が高みを突き抜ける。スタイリッシュな豪邸にファミリーと何不自由なく暮らし
>>続きを読む

陪審員2番(2024年製作の映画)

4.2


家で観ていても固唾を呑んでしまう没入感。自分の揺らぎ続ける強ばった心情は完全にあの硝子のような碧い瞳に吸い寄せられ共振していた。先入観と捜査の落ち度、客観的な視点から見ず知らずの人の人生を大きく変え
>>続きを読む

昼顔(1967年製作の映画)

3.5


貞淑な妻の奥に秘めた歪な欲望は昼に花ひらく。気色悪い獣達に汚されて漏らす恍惚、高貴な白百合は背徳のザーメンを吸いあげ違うかがやきで得た精と性と生。
彼女を性の解放と実質的破滅へと導くユッソンの好色味
>>続きを読む

麻希のいる世界(2022年製作の映画)

4.1


きらきらし過ぎずどろどろもし過ぎず生々しさもなく、瑞々しくも静かに熱狂的な荒ぶる青春の疼き。誰かを恋しいずっと見ていたいと願う一点集中に蠢くとまらない想い、この高鳴る胸の鼓動が天を突きぬけシャウトす
>>続きを読む

修道女の悶え(1977年製作の映画)

3.0


どんだけ性欲祭り
閉塞的抑圧された環境が彼女たちをそうさせるのか、若さゆえというだけでは補えない神秘のベールの奥に潜む欲望蠢くカオス。元祖「ベネデッタ」ぽさもあったけど正直誰が主役なのか、修道女たち
>>続きを読む

サファリ(2016年製作の映画)

3.3


弱肉強食、生態系ヒエラルキーの成れの果て。
宇宙一の王さま"人間さま"の胃袋やおしゃれ心を満たす狩猟本能はついにハイレベルの道楽心をも探求する。時にアートに付随する残酷な痛みや生命への尊厳はどこかに
>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.2


世界でいちばん孤独な生き物たちは広くて深い海の中にどれほど存在するのだろう。声なき声をひろい手を差しのべることができる人たちの根底にある叫びは、仄暗い海のどこかを漂う空っぽなあのこの心に微かな光をと
>>続きを読む

国宝(2025年製作の映画)

4.3


歌舞伎の大河ドラマを堪能したような破壊的熱量。神秘のベールに包まれた伝統芸能の内側に執念で触れ描かれた原作と 今をときめく才色兼備な俳優陣の奇跡的な巡り合わせ、そこに確かな監督との運命の出会いが重
>>続きを読む

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.9


流れた水は戻らない
ギャスパーノエ特有の"逆再生"されない この世に生を受けた者たちの宿命🥀
永年連れ添ってきた夫婦の間にまるで血が垂れるようにゆっくりと黒い溝が生じ、寄り添うふたりを残酷に引き離す
>>続きを読む

秋が来るとき(2024年製作の映画)

4.4


毒キノコに気をつけろ!
スローライフを満喫する老女たちのほっこりポスターからは想像もつかない晩秋の在り方。表層的な日常の営みの中でそれぞれのうちに秘めた過去や思惑が交錯して紡がれる 一筋縄にはいかな
>>続きを読む

リアリティ・プラス/リアリティ+(2014年製作の映画)

3.7


サブスタンスの原本的ショート。
短編ならではのテンポの良さとムダのないまとまり感があって、オチも王道だけど希望もあって面白かった。
監督の次回作も期待

MAHOROBA(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


ほぼ台詞ないけど魅了されっぱなし。波瀾万丈な主人公の生きる世界は理不尽な暴力に満ちていて悪夢のような奇病あり時々薔薇色の時間あり、その流れゆく人生に付き纏うのは所詮孤独なのが胸に沁みる。「雨の中の欲
>>続きを読む

あの娘は知らない(2022年製作の映画)

4.0


9月特有の寂しさを纏った空気がおいてけぼりにされたふたりの心にそっと寄り添う。不意に重なった胸の奥の孤独、それぞれの悲しみに触れ混ざりあってうまれた朧気なひかり玉は彼と彼女の空虚を微かな希望で彩った
>>続きを読む

yoidore(2021年製作の映画)

3.4


汚水天国、酔っ払いバンザイ
アニメのオープニングみたい