ぺふ

アスファルトのぺふのレビュー・感想・評価

アスファルト(2015年製作の映画)
4.4
イザベル・ユペールが出ていることしか知らないで見に行きました。

最初に、団地に新しいエレベーターを導入するか、住民全体で話し合いするとき、2階に住んでるから使わない要らないお金は払わないという男性が出た時、他の住民全員がその部屋から出て話し合いする、その男性が「自分が出ていこうか」というのに他の大勢が出ていく、ってのがもう全くフランスっぽいな、と感心。

本筋では宇宙飛行士とアルジェリア出身のお母さんの話がよかったなあ。まあ最初宇宙船が団地の屋上に不時着した時は、おいおいこの映画どうする気だよ、と思ったけど、あらあらという間に話に馴染んでいくんだよね。宇宙飛行士の彼は人の良さが滲み出ていてよかったわ。

でも、宇宙飛行士になるような優秀な人がフランス語の日常会話もできないなんて考えられないんだけどなあ。

それぞれのエピソードは余り交差しなくて別々に進んでいるんだけど、最後にくっとフックが引っかかるのよね。別にまとまるわけではないのでご用心。

あとやはりフランス語は高コンテクストの言語だなあと思う。英語みたいにひたすら説明し続けるのではなく、単語をぶつけてるだけ、としか思えない会話が大変深い。

以下ピンポイント感想。
イザベル・ユペール、落ちぶれた役なのにひたすら格好いい。
男の子もいい顔だったなあ。
舞台がかなり荒れた感じの団地だったのに、知らない人をどんどん招き入れちゃうのが不思議。

多分見た目より面白いですよ。
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