ぽるぴ

リトル・マーメイドのぽるぴのレビュー・感想・評価

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
5.0
ハリー・ベイリーが膨らむハリセンボンを見て笑うところ、可愛すぎる。歌声も素晴らしく、こんなにディズニーらしい人が実在する事に驚嘆。
色々と物議を醸し出している今作だが、個人的にはポリコレを配慮した映画というよりかは、ポリコレを配慮する事に配慮した映画、という感想だ。アリエルの肌の色は変わってしまったが、多様性の押し付けや制作陣のメッセージの説教くささが薄く、観客の感性に訴えかけてくる程度に止まっている。
確かに、これまでと違う主人公の姿に戸惑いはある。それでも尚、ハリー・ベイリーが演じるアリエルを観れば、そして歌を聴けば、彼女もまたアリエルの1人なのだと実感出来る方も多いだろう。
声を失ったアリエルが、自分の知らない外の世界に感激し、心の歌声が溢れ出すシーンは今作で最も好きな場面の1つだ。その歌声は王子には届かない。
リトルマーメイドを大の大人がとやかく言うのはおこがましいかも知れないが、今回に至ってはそんな僕にもしっかりと届いたメッセージがある。トリトン王の「娘がいないと私が寂しい」というセリフだ。アニメ版にもあるセリフだが、多様性の時代だからこそ響くものがある。男らしさ、若しくは父親らしさもまた多種多様で良いのだ。
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