このレビューはネタバレを含みます
今まで観たディズニー実写映画のなかでいちばんまとまりが良かった印象。映画館の音響でディズニーの名曲を聴けるのが実写リメイクの醍醐味だし、そこさえ担保されてたらなんでもいいけど、話も普通におもしろかった。
ハリーベイリーの声が（会話時も）アリエルまんまだし、あの歌唱力と無邪気さ（の演技）が素晴らしく、エリックと恋に落ちる流れにも無理矢理に見えなかった。エリックもアリエルもお互いの性格に惹かれているように思えて好感が持てた。
やっぱりアニメ版よりもトリトンとの関係が結構しっとり描かれていて、家族映画としても良いと思う。トリトンは父権的な人物だけど、我が子を愛するがあまりの行動でもある、というのがリアルなパターナリズム。そんなトリトンと断絶せず（敵にならず）なのが古のディズニー感。
実写ディズニーあるあるだけどヴィランが魅力的すぎる。アースラは歌が上手いのはもちろん、キャラクターとしてとてもチャーミング。自分しかいない部屋で「使ったらちゃんと元の場所に戻して！」と周りにキレ散らかすの、めっちゃわかるし。今回破滅エンドじゃないのかな？と思ったほど。原作準拠で残念だったけど、華々しく散るからこそのヴィラン人気でもあるからな……。
