せいけ

ブラック・スワンのせいけのレビュー・感想・評価

ブラック・スワン(2010年製作の映画)
4.7
久しぶりの鑑賞
何かを犠牲にしてこそ辿り着ける芸術特有の領域を描いた傑作
ナタリーポートマンの真面目で育ちのいい雰囲気がめちゃくちゃハマっていて、才能はあるがお人好しで殻を破りきれていないところからの変化が凄まじい
女版ジョーカーと言えるほどの狂気
役のプレッシャーに囚われた故の幻覚はもはやバレエの美しさとは程遠いジャンル映画のようだけどスピード感があってどんどん飲み込まれる
どこからどこまでが現実で幻想なのか
ニナの悪い部分の象徴とも思えるような存在のリリーは何者なのか
余韻が残ってくる映画
16mmフィルムのドキュメンタリックかつアーティスティックな映像の質感もすごくいい