Raveger

オール・アイズ・オン・ミーのRavegerのレビュー・感想・評価

3.6
今年からrapを本格的に聴き始めるようになり、興味があったので鑑賞。
ちなみに自分はまだ新参者なため、2pacのことは数曲知っているくらいの知識量。
そのため、何も知らないに等しい状態で鑑賞することとなった。

端的に表すならば、"hiphop版スカーフェイス"。若者がのし上がる一方で、大切な物を欠いていき、ついには自己さえも失ってしまう。
しかし、今回の主人公はそんな自分を理解していて、元の自分を取り戻そうとするだが、彼が帰属してしまった世界では
すでに歯車は回っており取り返しのつかない所に行ってしまっていた。
このあたり、hiphop界・ギャング界の構造の目に見えないゆえの恐ろしさを感じた。

あと、中盤までの話の進め方がデビット・フィンチャーの「ソーシャル・ネットワーク」に似ていた。主人公が記者にインタビューを受けているのだが、そのインタビューの内容を受けて、その当時にバックするというふうに話が展開されていた。

もちろん予備知識があった方が、より面白く感じれたのだと思う。ただ、知識が無くても十分楽むことができた。これから70〜90年代のhiphop史について色々調べていきたい!
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