2度と観たくないけど、高評価せずにはいられない怪作。
そもそも、作品全体の雰囲気がずっとどこか妙で、自分の日常の延長にあるようで、どこか歪んで見える感じ。
そこに現れるでんでんがめっちゃ怖い。この作品はとにかく、でんでん。
「そのへんにいそうな陽気なオッサン」であることと「完全に頭のおかしい人」を1人で同時に演じているでんでん。次の瞬間なにをしでかすかわからない怖さ。完璧。100点。
このおっさんの怖いところは、これだけ凄惨な殺人の動機が快楽や復讐じゃなくて「金と女」っていうド直球かつ身勝手な欲だってところ。フツーで怖い。
観てるこっちからしても、どこにでもいそうな人が、誰にでもある欲を理由に、血みどろになる様を見せられるわけで、そこいらのスプラッターホラーとはなんか違う。ジャンルわけしようにも異質な作品だと思った。