Naoya

リベリアの白い血のNaoyaのレビュー・感想・評価

リベリアの白い血(2015年製作の映画)
2.4
リベリア共和国の農園で、過酷な労働の中で働きながら家族を養っている男の物語。内戦の傷跡が残るリベリアで、政府公認の映画組合と共に制作された、日本人監督作。リベリアという空気感が絵から前面に出ており、雰囲気が際立つ作品。他国の監督作とは思いがたい撮影での絵作りは見事。その中での生活風景もとても自然で、映画ながらドキュメンタリーのような空気感もヒシヒシ伝わる。後に男は、ゴム農園の仕事を離れ、自由の国アメリカNYで働き出すのだが、定番のサクセスストーリーではなく、淡々と描かれながらも、リベリアからの空気感は消えない、主人公の心情を追うかのような雰囲気は良い。淡々と描かれているが、だからこそのリアリティを感じる作品。異国の情緒や生活、内情を丁寧に描写しており、触れる一端としては良いが、映画としてはやはり淡々としており、緩急はそれほどない。結末は印象的。
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