ジョン

バリー・リンドンのジョンのレビュー・感想・評価

バリー・リンドン(1975年製作の映画)
-
3時間の長尺で1人の男の人生を淡々と映していく。ぶっ飛んだことが起きるわけでもなく、派手な演出が起こることもない。しかし、自然光だけで撮られたこの映画は全てのシーンが絵になるので3時間飽きずに見ることができた。時折挟まれる雄大な自然と城の圧倒的な存在感は中世ヨーロッパ再現の凄まじい努力が垣間見えた。
城の中を歩くだけでもたっぷり尺を使い、カメラワークと完璧に配置された貴族たちをしっかり映していくのは時計仕掛けのオレンジを彷彿とさせ、キューブリックの芸術的センスが光る。
絵画なんてものではない、言葉にならない感動を覚えた。
ジョン

ジョン