バリー・リンドンの作品情報・感想・評価

「バリー・リンドン」に投稿された感想・評価

じゅんP

じゅんPの感想・評価

3.0
画と音の合致によって導かれる美しさ、もしくは醜さの、今そこにある臨場感。

バリー・リンドンという1人の人間のドラマは良くも悪くも手段にしか見えませんでしたが、完璧に統制されたVR栄枯盛衰を満喫しました。
NoNA

NoNAの感想・評価

2.5
立身出世とか下克上とか
そういう話ではない

ただ、思慮の足らない若者の
いきあたりばったりな成り上がりと没落の人生が美しくも淡くえんえん描かれる

絢爛豪華な食傷映画
motoharu

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3.2
バットエンドだけど、最後のエピローグで、美しい者も醜い者も今ではあの世という文字で、1つの時代の物語が儚いものだったと印象づける良い映画だった。

キューブリックのカメラワーク、真正面から、徐々にフェードアウトするカメラワークがよく見れた映画。音楽もよし。
Yushi

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3.5
なげー。
マリサ・ベレンソンがまばたきもせず全く動かないシーンがあるけど、美しすぎて人形かと思う。
trs

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-
18世紀、一人の青年の隆盛と没落。

決闘、戦争、貴族社会。
野心。確執と愛。喪失と虚脱。

長いけど美しい。


同時代の軍楽を当時と同様鼓笛の音に乗せ、重畳した歩兵の横隊が速歩行進。実写ならではの奥行きをもって描かれる七年戦争の戦闘場面が個人的には必見。
419

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4.2
アイルランドの農家に生まれたバリーリンドンが、貴族になるべく様々な嘘をつき世渡りし下克上をしていく物語。栄枯盛衰が教科書の様に綺麗に語られている。
18世紀ヨーロッパの情景やアカデミー賞を獲った衣装デザイン、人々の美しさだけではなくて、繁栄し衰退していく様に確実に惚れていた。決して派手ではない物語に、ダイレクトに興奮しないけれど、心の中で静かに燃えている感じ。
エピローグの、"美しい者も醜い者も、今は同じ全てあの世"という台詞は、波乱の連続であるこの物語を観た後に目にすることにより一層胸に響く。
一大抒情詩、この冗長さこそが近代において重要なのだ。
獅子身中の虫こそ唯一の敵なり
人はかつてこれほどゆっくり歩くことができたのかと素朴な驚きを感じる。しかし何時の時代も風と水は同じ速度で流れ、また時間も同様である事実はしばしば看過されている。なるほど人の世は諸行無常、ただ栄枯盛衰のうちに流れるとこしえに身を委ねるべし。
Keisuke

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3.3
キューブリック監督が作った映画だけあって画はとても綺麗だったが、3時間は長かった。
げんき

げんきの感想・評価

3.2
186分という尺もあってか、満腹になる。
とにかく満腹になる映画。ただ、ピザやステーキもしくはバイキングとか、そういうんじゃない。フルコースを5周食べた感じ。

イングランドの植民地であるアイルランドの出自から、貴族へとのし上がる。常に全体を暗い雰囲気が覆いかぶさり、バリーが成功しているはずだけどどこか不穏な空気を感じる。『1789年分の年金をお支払いください』というラストからの、エピローグで『今はみなあの世』。フランス革命による貴族社会の終わりと、死ねば変わらないというメッセージ。それを踏まえて見ると、いかにもキューブリックらしく人物を部屋の中心に置き左右対称な画を作り出す手法が、荘厳な18世紀の建築美術で行われている。さらにそれを引きで撮ることで、人間がちっぽけに感じる。豪華なもので飾り立てられた中に生きる人間も、結局は死んでしまう無常なものなんだ、と。


始めは寄っておいてどんどん引いていくカメラ
18世紀の空気管を再現するために、蝋燭の灯りのみで行った室内撮影。影や背景の黒い部分が美しい。明るい部分と暗い部分のコントラスト。あとその境界のぼやけ具合も。人物が動かないシーンなんかは絵画のよう。『フェルメールみたい』
横一列に並んで歩み寄ってくるイングランド軍。あれは走ることで隊列の乱れに便乗して歩兵が逃げ出さないようにするために、敵軍近くまで歩かせるらしい。

軍服のきれいな色、赤も青も。
誰一人として決闘の前、闘争心溢れる顔をしていない。「あぁ、やっちまった。決闘したくねえよ」という具合。立会人の方がノリノリ。借金の支払いの時もそうだし、みんな素直で正直なんだよね。そこがジョークになってる。
長男と父親の喧嘩を、笑いながら見ている弟。悪い奴だなあ。
赤ん坊や動物がとても自然に生きている。それぞれ人物の表情や間も良い。

レディーリンドンはもちろんなんだけど、アイルランドを飛び出してから一夜を共にした女性役の人も綺麗。
カツマ

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3.8
人生とは運命と言う名のレールに導かれる歴史の中の一コマに過ぎないのか。この物語は徒然草の一節、猛き者も遂には滅びぬ、という言葉をある男の人生になぞらえたかのような一大叙事詩だ。怒涛の3時間という大ボリュームだが、貴族へと成り上がっていく男の栄枯盛衰の人生は、それほどまでに重厚だった。
18世紀の英国貴族の豪華絢爛な日常風景を完全再現!スタンリー・キューブリックの狂気じみた完璧主義が貫かれ、宇宙開発のために作られたレンズを使用したことでも有名な作品だ。

18世紀のアイルランド。農家の息子バリーは父親を銃による決闘で失い、未亡人となった母に育てられた。そんなバリーの初恋の相手は魅惑的な従妹ノーラ。彼女はバリーを誘惑する傍ら、英国大尉のクインとの結婚を望んでいた。激しい嫉妬に駆られたバリーはクインに決闘を挑み、結果彼を撃ち殺してしまう。殺人を犯し警察に追われるバリーはダブリンへと逃亡するも、その途上追い剥ぎに全財産を奪われてしまう。
生きるためイングランドの軍隊に入隊したバリー。そこから彼の流転の人生が幕を開けたのだった。

この映画は2部構成になっていて、前半部はバリーが軍隊から成り上がっていく物語。対して後半は貴族へと成り上がったバリーの没落を描いている。人生には良いことも悪いこともある。ただ、このバリーという男はその加減が極端だったということだろう。何度かの銃での決闘がバリーの人生を暗転させ、暴発した銃弾が跳弾していくかのように、彼の人生も跳ね返りながらあらぬ方向へと抜けていく。
クラシックの調べに乗せて18世紀ヨーロッパの壮麗な風景と共に送る歴史巨編。時計仕掛けのオレンジとシャイニングという、キューブリックの代表作の合間に撮られた隠れた名品だ。
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