あいす

食べられる男のあいすのレビュー・感想・評価

食べられる男(2016年製作の映画)
2.7
最初から最後まで薄青白い空虚感が立ち込めた作品でした。
自分が比較的恵まれて幸福な生活を営めていることが分かってしまった……。
胸糞映画!とまでは行かず、悲しくて泣けるということでも無いのですが、間違いなく感情は揺さぶられたというか、とにかく『生活感』がとてもリアルに描写されてるなぁという感じです。
途中で少し上り坂な展開を感じても、「今幸感じてももうすぐ食べられちゃうんだよなぁ」という見えてる結末が絶望感に繋がり素直に喜べません。
下り坂はそれはそれで見ていて苦しいですし。
……これは胸糞映画では???

ラストシーンはえも言われぬ『気持ち悪い』という感覚が凄くて目を逸らしたかった気分です。
本当に気持ち悪かった。
白い紙に黒い点がひとつあるだけでソコを見ちゃう視覚効果あるじゃないですか?ラストシーンがまさにその効果発揮してるのもいい意味で不快でしたね。
ミッドサマーよりヤだったかもしれない…身近な日本人だったからか、それまでの被食者の1週間を見ていて感情移入していたからかは分かりませんが。。。
とりあえず鑑賞後は「うわぁ…」って気持ちです。
これが虚しさでしょうか。。。
心做しか何かを口に入れようという気になれません。
作中の食事も美味しそうなものひとつもなかったわ…。

……私もサモグロビン増えるじゃん……宇宙人のご馳走様になっちゃうじゃん……ヤダ。。。
あいす

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