シネクスー面白映画発掘人

透明人間のシネクスー面白映画発掘人のネタバレレビュー・内容・結末

透明人間(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


「見えるのは、殺意だけ」

#HGウェルズ の小説実写、1933年のリブート作品。
#ゲットアウト や#クワイエットプレイス 、
#イットそれが見えたら終わり 等のホラー映画でヒットを飛ばす
#ブラムハウスプロダクションズ が製作。
監督はソウシリーズ総指揮の#リーワネル。

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伏線や仕掛けがかなり良くできていて、
昨年のトップクラスの面白さだったと思います!

#アス などにも出ていた#エリザベスモス の演技に始終ゆさぶられます!
起こっている現象を素直に受け取るか、主人公の精神異常なのか、
何度も行ったり来たりして悩まされるのでw
(長回しでの怪奇現象等撮影手法も、透明人間視点の毛布等を活かした撮り方も本当にいるのかどうなのかをうまく表現してて面白かったです)
#シャッターアイランド はじめ、精神異常なのか、実際起きてるのかみたいなガスライティング映画は結末にその要素を持ってこられがちですか、本作では序盤からガッツリその狭間を行ったり来たりさせられます。

最後まで見切ると色々解釈が出てくると思うんですが、
個人的には病院のシーンくらいから兄弟入れ替わってて、
その辺りからセシリアにスイッチが入ったのかなーと。

個人的な違和感としては
①エイドリアンのセシリアへの仕打ちの詳細が描かれていないこと、
②最後エイドリアンが全てを認める際に「お前の全て言う通りだよ」と行ってきたことを明示しなかったこと、
この2つの違和感によって、ずっと悪い奴だったと思ってたエイドリアンが最後の温和にも見えるシーンをみて本当にそこまで悪い奴なのかわからなくなってくるんですよね〜
(冒頭で車のガラスを割っている描写があるだけ。
 そのシーンだけで悪い奴の印象をつけられるのもスゴイ!)

やっと信用出来てきたセシリアの#ゴーンガール 的な結末をみると
結局何も信じられなくなっちゃうという。。

おそらく完成度の高さは、
この観る側の余白の残し方の塩梅が絶妙だからなんだと思います。
余白がありすぎると観る側に投げすぎている気がするし、
なさすぎるとインパクトに欠ける展開になってしまう。

鑑賞前はこのコスられつくしたテーマに
#インビジブル や #香取慎吾 のドラマみたいなのを想像してたので、
そもそも透明人間が主役でないというところには驚かされ、
更にMCU的言うとミステリオ、ハリーポッター的に言うと透明マント
みたいな設定にすぐ冷めそうかななんて思ってたんですが、
#sf映画 というより#サスペンス映画 ということに気づくと
一瞬で浅はかな予想は覆されますw
(米軍が実際に研究開発した経緯のある技術であるというのも驚きの点ですね)

途中音で脅かすホラー的要素があったり、
敵と戦うアクションシーンがあったり、
様々なジャンルが混在してるんですが、
それがグチャグチャにならずきれいにまとまっているのは
製作の#ジェイソンブラム の腕な気がします。

と個人的にはかなりハマった作品でした。
完成度高い新作を探している方、
結末でひっくり返されたい方、
今年オススメの一作なので是非ご鑑賞を!