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透明人間のにににのネタバレレビュー・内容・結末

透明人間(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

オープニングクレジット直後からいきなり緊迫感MAX。観客にはほとんど情報を与えないがそれでも「見つかってはいけない」ということだけは十分伝わる良い掴みだった
序盤〜中盤にかけては、見えない何かがいるという存在感を定点カメラで何もない空間を映してみたり、画面外から聞こえる床の軋む音で表現することで静的な恐怖を煽ることに成功していた
しかし終盤にかけてはもはや透明化出来なくなった黒い男とのシュールな対決になるため一気に緊張感は失われてしまったのでホラー演出としては尻すぼみ

ミステリー要素としては兄弟がグルであることが作中でトムから明かされることで答えが一つに定まってしまったのが勿体ないと感じた
このシーンさえなければエイドリアンの言う通りに実はトムが黒幕でエイドリアンは被害者という可能性を残せ、セシリアの最後の行動への是非を問うエンディングにできたのだが…