透明人間という古いテーマに、逃げる女と追う男を加えてここまで面白くなるとは。
緊張と緩和の付け方も素晴らしい。
息を飲むオープニングプロットは必見。
説明やセリフ無しで状況を理解させる監督の能力の高さが感じられる。
波の描写も物凄いお洒落。
襲われるエリザベス・モスの演技も素晴らしい。
透明人間の存在を信じてもらえない下りは、普通信じない側にストレスを感じるが、モスの演技が狂気的過ぎて「そりゃ信じないよね」となる当たりが巧妙。
いきなり本人を襲わないホラーあるあるだけれど謎の行動も、この映画では設定上良く理解できる。
またリー・ワネルはアップグレードもそうだが、建築物がめちゃくちゃカッコいい。
この作品でもその良さは充分発揮されている。
音楽も素晴らしい。
ノイジーで重厚な音楽が緊張感をこれでもかと引き上げる。
劇場で観てこその緊張感。
是非観て欲しい作品。