HAMU

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルのHAMUのレビュー・感想・評価

4.0
とりあえず思い入れのある吹き替えで一度鑑賞。思い入れ補正で5点満点つけたいけど、ちょっと厳しかったなー。4、5と老人インディ作品が並びましたが、やはり1〜3で味わった[あの]インディ体験は難しかったな、4の出来が微妙だったからこその5で挽回くるか!と思って、何年も前から期待してたんだけどなー。

本作、辛いとこがたくさんありました。まずはインディと冒険を共にする同行者の魅力が無さすぎる。かつてのインディの親友の娘との設定のヘレナさん、宝探しの動機が不純すぎるしまじ。最後、とある理由で懇願するインディに対してとる行動。何様だよお前。おじいちゃん引っぱたいて気絶させとんちゃうぞ。かわいそうに。あと、その女についてくる子供。魔宮の伝説のショーティ的な存在にしたかったのだろうが、残念ながら私に名前すら覚えて貰えませんでした。わははは。
はっきしいって、この2人、あまりにも必要無さすぎる。インディが冒険に出る理由なんてヘレナが出て来なくても成り立つだろうし、(例えば、敵が急にダイヤル盗みに押し入ってくる→もう半分が盗まれると世界が危ない!→冒険に出発みたいな展開)冒険のきっかけとして、敵とインディの仲介に人間がいる必要は全くない。あとインディは自分で飛行機操縦できる(着地は知らん)のでガキが助けに来なくてもなんとかなりそう。
インディ最後の冒険で、彼の人生を見直すような話にしたいのなら、インディジョーンズ一人での冒険で締めるべきだったのでは?と思います。特に最後なんてヘレナに強制連行されてるし。最後の冒険におけるインディの意志とは...🥲強制連行されるのではなく、最後行き着く[あの場所]でマリオンのことをふと思い出し、自ら帰路に発つ!の方がどう考えても良くないですか??

あと、今回残念ながらサントラが微妙でした..。インディシリーズの最大の魅力はサントラだと思っています。過去のインディジョーンズ作品では、画面と音楽の一致、アクションと音楽の連携がしっかり構成されていました。キャラが映るたび、アクションする度にそのキャラのテーマが流れ、まさに生きるサントラでした。しかし今回はどうでしょう。アクションシーンに一応レイダースマーチが挟み込まれますが、アクションとマーチが全然一致していない。なんか義務感が滲み出てます。義務マーチですよ。こんなにアガらないレイダースマーチがあって良いのでしょうか。あとキャラごとの音楽も、全然耳に残らない。今回の映画見た人で「ヘレナのテーマ」や敵である「ネオナチのテーマ」を覚えて帰った人っているのでしょうか??世間的に不評の「クリスタルスカルの王国」ですら「ソ連軍のテーマ」や「息子君のアクションテーマ」は楽しかったのに。....
あと、冒頭の若インディの活躍シーンのバックで流れるサントラ、ほとんど過去作の再利用でしょ??ヲタクの耳は誤魔化せません。この日のために何度も過去作のサントラ聴いてましたから(涙目)

他にも言いたいことは沢山あります。パラマウントロゴから始まらないとか(これはしょうが無さすぎるが)、気持ち悪い生き物シーンの印象が薄すぎるとか(虫を嫌がりまくるインディジョーンズ博士なんて見たくなかった)、敵に対する悪趣味な残虐シーンがないとか、インディの代名詞とも言えるムチの使用回数が少なすぎな事とか、「ギリギリで助かった!はらはら!」がなかったりとか....うーん。

ただ、私はインディファンなので全く面白くなかったなんて言いません。(言いたくありません。)面白いところは所々ありました。やっぱりラストに訪れるビックリ仰天展開にはもちろんビックリ仰天でしたし、ラストのラストサプライズで登場するキャラとのやり取りは涙腺に来てしまいました。

なんやかんやインディ大好きなので、人生ラストのインディ、何度か見に行くと思います。次は字幕で!
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