正直な感想として、この映画に点数をつけられない。
この映画を公開前から楽しみにしていたのもあって、公開後の評価を知って今まで心の準備ができなかった。自分を育ててくれた映画シリーズのラストをため息で終わらせたくなかった。
ようやく心の準備ができた気がして鑑賞した今作。正直最初から期待外れすぎて冷めざめとする内容だった。
今作のインディは心も身体も痩せ細っている。使命に燃えながらも冒険を楽しむインディが好きでこの映画を見てきたのに、しまいには「歴史が変わって何が悪いんだ」と、今までの自分の信念を否定するようなセリフまで。一体これまでの冒険はなんだったんだと、この作品に対して怒りを覚えるほどだった。
それが最後の5分。完全に自分が間違っていたことに気付かされる。「あぁ、この映画に求めていたような強いインディは、マリオンがいて初めて成り立つものなんだな。」ということ。それに気づいてからエンドロールが終わるまで、失われたアークやクリスタルスカルの王国の色んなシーンが絶えず蘇ってきて、ずっと涙が止まらなかった。
名作のラストを飾る映画としては、あまりに賛否が分かれる内容であることは間違いない。ただ作中のインディが、これからも幸せでありますように。