laBamba01

インビテーション/不吉な招待状のlaBamba01のレビュー・感想・評価

4.2
「何かがおかしい」 過去の記憶に紐付く不安と、久々に再会した元妻や友人たちとの間に流れる不穏な空気、そして不吉な予感...おかしくなっているのは相手か、自分か。

細かな描写のさり気ない積み重ねによって、いつしか観る者までも不安と疑心暗鬼に引き込む演出。

そして 密室劇のつくりかたの巧さ。
基本、集団の会話劇なのにテンションキープ、ダレない展開は素晴らしい。あからさまに表現主張しない編集と脚本構成の素晴らしさ。

キャスティングも秀逸。ディナーに招待された友人たち10人の種類と距離感のリアリティ。出てくる人物すべての顔のバランス。俳優の層の厚さと豊かさを感じた。

ラストカットはちょっと含み持たせ過ぎかな...でも、救いのない終末感の表出が堪らなく好き。

先日観た『ザ・ギフト』に連なる「安心できる筈の瀟洒な豪邸が フとしたきっかけで不穏 不安の空間に様変わりしていく」映画としても楽しめた☆
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