ayaha

愚行録のayahaのレビュー・感想・評価

愚行録(2017年製作の映画)
4.0
胸糞悪い映画ランキングでトップに紹介されていたので見たらたしかにキツかった。
胸糞の詰め合わせ、フルコース。
最初から最後まで救いがない。
現実にあったスーフリ事件や東大生強制わいせつ事件、数ある児童虐待死事件を連想させてくる内容。
それら事件の背景・要因・構造が次第に透けて見えてくる各人の「自分語り」。
本筋からずれるけど日常会話における自分語りってだいたい「自分だけはまとも」というのが大前提のストーリーになるから、相手が誰であれ半分ぐらいが事実で後は嘘か誇大表現か妄想だろうぐらいの気持ちで聞くようにしている。
自分自身も話した後から「あそこ話盛ってしまったな」とかよくあるし、話し方とか言葉選びで印象が変わったりすることも多い。
匿名のSNSとかになるともっと酷いだろう。
誰もが信用できない語り手なんだと思う。
ましてやだいぶ前の過去の話になると無意識な記憶の改ざんとか美化とかめちゃくちゃあるわけで。
それぐらい事実のみを話すというのはかなり難しいことだし、本人の主観や過去の経験からくる予想などを山盛り入れて自分の中で辻妻をあわせたものを事実と思ってんだろうな。
まぁそれにしても特に眞島秀和演じる田向の同僚がサイコパスすぎて腹立つ以前に怖かった。
犯罪者じゃないけどああいう奴こそ捕まえてどこかに一生閉じ込めておいてほしいと思った。
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