まさに愚行。
1年前に起きた一家殺人事件を改めて調べていくうちに明かされる真実。
普段隠している本性、濁しに濁して言葉にするがそれはとても醜く濁しきれない姿、人間とはこんなに愚かなのか。
バラバラだと思っていたものが衝撃的なラストに繋がっていく展開には美しさを感じる。皮肉にも物語のイメージとは裏腹に。
妻夫木聡は好青年からサイコパスな殺人犯、そして奥底に闇を抱えている男まで演じ切れる振り幅には何度も驚かされる。
満島ひかりのお馴染みの圧倒的な演技力も健在。
よくある過去シーンの映像化が必要以上に用意されておらず、言葉・セリフ回しだけで表現し、こちらにイメージをさせるような演出も◎。
綺麗事を一切排除した潔さに恐れ入りました。