自分の姪っ子がネグレクトされてるのに「本当に責任感の無い母親だねぇ〜」の一言で済まして、行政に相談もしないマキオのイージーゴーイングさは正直ちょっと理解出来なかったけど…。でも良いシーンいっぱいあったし(さすが荻上直子、ごはんのシーンが素晴らしい)、何よりトランスジェンダーを取り扱いながらも、全体のテーマが差別とか平等とか、それこそネグレクト問題などを超越してもっと曖昧で普遍的なものに着地しているところがとても好きだった。人間が抱えている"本当の問題"なんて一言じゃ表せないのが真実だから。
台詞の掛け合いの間とかもまさに絶妙で、いい塩梅なんだよなぁ…。演技と自然のちょうど真ん中というか。凄いよなぁ。