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彼らが本気で編むときは、のsetのレビュー・感想・評価

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
4.0
私も編み物をする人間です。
編みながら考えを整理します。(人にあげる模様編みとかでは無理。現れるはずの仔鹿や鳥やリスが散ってしまう。)整理に余分な感情は、一目一目に編み込んでしまって、残った事柄を順番に整理していく。丸まり重なっているものから一本の糸を引き出し、単純作業の繰り返しを行うことによって、いつの間にか形を作っている。完全に根暗の作業だが、なかなか哲学的じゃないかと、ベッドの隅で棒針を動かしながらこっそりにやついています。
彼らが行っているのは、「好きな彼に手作りのマフラーで暖まってほしいの」なんて甘っちょろい作業では無く、「愛しくて憎らしいあの人を縊り殺す為の道具を作るぜ!」くらいのこと。不倫旦那の棺桶に怨念詰め込んだおばあちゃんのとこ本当最高。
シンプルなストーリーで派手な演出も無いが、打ち響くものが、余りにも、多い。
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