「人は死に方を自分で選べるか」
成熟したフランスならではの思想を
随所に感じられる
カメラワークが印象的な作品
日本では母親の恋は
娘には知られたくないが
それを親子で分かち合えるフランスは
愛に生きる国だからなのか
個人主義だからなのか‥‥
年齢を重ねれば重ねるほど
人は魅力を増すという考えが
根付いた文化を謳歌するには
自立し、心の自由さを忘れず
たくさん恋をして
人生の楽しみ方を
知り尽くしたものだけであろう
本人目線で見ると
死に清々しささえ感ずるが
残されたものの感情は想像にありあまる
自身は亡き母と紡げた短すぎる時間を
思い出し涙なしには見られなかった
最愛の母の親としと以外の顔は
死しても何も知らない
その事を思うと
個人的には心揺さぶられる終え方であった