sia

ドラゴン・タトゥーの女のsiaのレビュー・感想・評価

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)
3.7
デヴィッド・フィンチャーらしい薄暗く湿っぽい雰囲気がカッコいいミステリ映画。

舞台であるスウェーデンの景観も作風とマッチしていて良い感じ。

この映画の見どころはなんといってもミカエルとリスベットのコンビ。
まったく正反対な二人なのになんとなく噛み合ってしまうのが面白いです。

特に魅力的なのがルーニー・マーラ演じるリスベット。
見た目も言動もパンクだけど内面では意外と繊細で女の子らしい部分を持っているというギャップが可愛らしいです。
戦闘態勢に入った時の容赦無さも素敵。

主人公ミカエルのキャラも好きでした。
ミカエルって切れ者なのになんか行動が危なっかしい感じがして心配になっちゃうんですよね。リスベットと並ぶとむしろミカエルの方がヒロインっぽく見えてくる。

ただこの二人が合流するのが映画のかなり中盤になってからなので、もうちょっと長く二人の絡みを見たかったなという気はします。
前半も事件の概要やリスベットの人となりを説明するために必要な時間ではあったんだけれど。

ミステリとしてはまあ普通かな。
わりと順当というか、驚くようなどんでん返しはないです。
それでも映し方が上手くて、証言や写真の手がかりから一気に真相に迫っていく流れはワクワクさせられました。

ストーリーはややこしいというほどではないんだけど、登場人物が結構多い上にその場にいない人物の名前が会話で出てきたりするのでちょっぴり混乱しました。
簡単な家系図を書きながら観たらかなり分かりやすくなったので名前を覚えられない人にはオススメ…かも。

個人的には雰囲気がとても好みの作品でした。原作小説やスウェーデン版の映画も気になる。
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