オーウェン

エル ELLEのオーウェンのレビュー・感想・評価

エル ELLE(2016年製作の映画)
4.0
冒頭からどぎつい描写で見せるのはポール・バーホーベン監督作品。
ミシェルは家に侵入してきた強盗犯にレイプされる。
ここで単純にレイプ被害に遭った女性のドラマかと思うが、ミシェルはその後警察に電話しない。

この反応が意外すぎて、すでに予想できない領域へ突入しようとする。
なぜ電話しないのかはその後、自身で解決しようとする部分にある。
つまりはレイプされた側が、レイプした覆面犯の正体を暴こうとする意欲に満ちた類。

ただしこの女性が強い精神を持っているとは思えない。
むしろレイプされたからおどおどして、後の人生を生きていかなければならないのかという問いかけが見える。

全ては演じるイザベル・ユペールに圧倒されたからに他ならない。
64歳という事だが、年齢を感じさせない美貌がミシェルという女性に自信を与えている。

彼女がいかにして犯人の正体を暴くのか。
そしてどういった復讐をするのか。
ちょっとしたセリフも意味あり気に聞こえてしまう、裏読みが出来そうな中身だった。
オーウェン

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