あ、スキ。
エンドロールの途中でそう思った。
道徳的に描けない心理を巧みに操った、エロサスペンス。
イザベル・ユペールさんの見事なレイプシーンには、凄く辛くなった。
『告発の行方』と同等ぐらいのインパクトある強姦シーン。
またそれがオープニング、初っ端からあるのが、頭を鈍器で殴られるぐらい衝撃。
私の、お気に入りシーン。
イザベル・ユペールさん扮する、ミシェルが強姦されたシーンを頭の中で再現するところがある。
実際は強姦された場面なんだけど、それを頭の中で、犯人を撲殺するというのを思い描く。
その時現実に戻ったミシェルが、フッと小さく笑う。
そのシーンがお気に入り。
彼女はなにに笑ったのか?
そう出来たら良かった、と楽しく笑ったのか、実際は違うと自分に嘲笑ったのか。
あの一瞬の小さな笑み。
震える。
レイプをされたらこうするだろう、とかそう認識はどこから来るのか?
レイプをされても、平然と片付けしちゃう女とかあり得ないのか?
そんな普遍的なレイプからまた違う角度から人間の心理を描いたこの作品。
「短い間、夫に付き合ってくれてありがとう」
というセリフもまたすごいセリフ。
人間の奥底の深層心理を描いた素晴らしい作品。
イザベル・ユペールさんの裸体が60には見えない!!
ストーリー : ★★★★☆
映像 : ★★★★☆
設定 : ★★★★☆
キャスト: ★★★☆☆
メッセージ性 : ★★☆☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆
cc/犯人よりも危険なのは、“彼女”だった—。