コメディタッチだが、普段食べている「食」について考えさせられる。
ほとんどの人はミジャとオクジャに感情移入するだろう。僕もオクジャに肩入れして、可哀想だと思ってしまう瞬間はあった。しかし、果たしてその感情は真っ当なのだろうか?と自問自答したくなる。
登場人物にはそれぞれの正義がある。ビジネスとして動く企業側のルーシーとナンシー。お金と生活のために動くおじいちゃん。家族のために戦うミジャ、生きるために戦うオクジャ、信念のために戦う動物愛護団体。
企業が悪いように思えてくるけど、普段自分たちがこれとほぼ変わらない、ハムやソーセージを口にして、恩恵を受けているという矛盾を突きつけられる。
至極真っ当だったのは、冷酷に見えるナンシーだったんじゃないかな。
いずれにせよ、どんな正義を掲げようと暴力は良くない。そんなメッセージを感じた。そして、家畜を殺めるのは暴力なのだろうか?その一点の答えは出ない。
皆、矛盾を抱えて生きていくしかないんだろうなぁ。