にまみれも

ティエリー・トグルドーの憂鬱のにまみれものレビュー・感想・評価

3.6
この作品は、淡々とティエリーだけを追っているのみ。
背景も、周囲の環境などの説明も一切ない。
しかし、だんだんと彼の置かれている立場や状況などが浮かび上がってくる。
見る側も、状況などがわかってくると、「大変だなぁ」と思い始めるが、やがて自分だったらどのように動くのだろう?と考え始めてくる。

そういう意味で、考えながら観なければいけない、難しい作品だと思いました。

最後のこれからの生活を優先させるより、自分の気持ちの方を優先させるべく、職場を無言で飛び出す姿に、「勇気ある!」と感心。
私だったら、自分より生活を取って、自分を壊してしまうなぁ…。