トメさん

マンチェスター・バイ・ザ・シーのトメさんのレビュー・感想・評価

3.5
過去のことで取り返しのつかないことってある。それを誰が許してくれようが、ふとした瞬間に思いだし、その人を傷つける。でも、それを許してくれるひとは大事だな。本作の中での失態は、かなり大きかったけど、やはりそういう人がいるといないじゃ大分ちがう。

そういう許しに対して手放しで喜んではいけない。っていうのも、すごい分かる。それを拒むことで、自分は、まだあの事を忘れてない。自分を悔いてる。そうやって、忘れないようにしてる。そうやって自分を保とうとしてる。あわれな自分を演じてるみたいで、そうやって自分を保ってる。演じてても、そのことを忘れてる自分が許せないのだ。

お兄さんは、遺言で、弟をどうにか立ち直らせようとしたのだけど、大分無茶なやり方だなとおもった。でも、生きてる間にはできないと思って、そうしたのだと思う。自分の死を利用してまで、弟をとりかえしたかった兄に脱帽。結局すべては叶わなかったけど、叶わないことは知ってて、それでなにかが動き始めたことに、お兄さんは満足してるのかな。

個人的には、イライラしてるシーンが印象的だった。イライラしてるときに限って、車の場所がわからなくなる、イライラしてるときに限って、とても寒いとか。なんでか、そういうときに限ってそうなるー、って気持ちがつたわってきた。

あと、ミシェルウィリアムズさん、美人やな
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