マンチェスター・バイ・ザ・シーの作品情報・感想・評価

マンチェスター・バイ・ザ・シー2016年製作の映画)

Manchester by the Sea

上映日:2017年05月13日

製作国:

上映時間:137分

ジャンル:

3.9

あらすじ

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」に投稿された感想・評価

これは、ホンモノの『男はつらいよ』。別に、あの作品の作風に似ているというわけではない。実際、全く似てはいない。しかし、見ているとき、見終わったとき、頭のなかに浮かんだ言葉が、「男はつらいよ」で、それ以外、いい言葉が浮かばなかった。

演技に見えないほどの淡々とした自然な演技。映される風景が主人公の心情を表しているかのように、丁寧に丁寧に映し出される。ストーリーに関係のない風景すら、例えば、レンジでチンという景色でさえ、あえてそのままゆっくりと映し出され、映画の一部になっている。

最後に、男だけじゃないのは承知の上で、やっぱり『男はつらいよ』。
spica

spicaの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

自分の不注意で子供を亡くしてしまった人が、そんなに簡単に再生できるわけがない。
派手に?再生するラストではなく、この感じがすごくいいと思った。
ただ、こういう人こそ救われてほしい、もう少し明るい未来を見たい、その方がこの私も元気になる、と思ったので、こういう感じのラストこそいいのだという気持ちになるまで、少し時間がかかった。
いつまでも再生できない心にひどい傷を持つ人に、こんな感じでいいんだよ、ゆっくりでいいんだよ、っていってくれてるようにも思える。
やっっっとで見れた!

静かな雰囲気。街はめちゃくちゃ映えてるとはいえない。けどきれいさもあって。

悲しいことばっかりだけど。優しさもあって。

リーとばったり?会ってランディと話すシーンのランディがよかった!
ある事件をきっかけに現在は孤独に過ごす主人公が、兄の死をきっかけにマンチェスターに戻り、家族と向き合っていく物語。


ストーリーも音楽も、エンドロールさえも、あまり抑揚がない。マンチェスターの街と、主人公の寂しさ、後悔、孤独をストレートに伝えるためかと思った。寒さまで伝わってくるようだ。


主人公の少しずつ、本当に少しずつの変化を感じてもう一度観たい。
人はそんなにすぐ変わっていけはしない。
でもかならず前に向いていける。
最後に船に乗るリーの顔が教えてくれたように感じた。
1125

1125の感想・評価

4.5
2019 #9

今作はかなりツボでした…

まず、映像が良かった。
別に構図がカッコいいわけでも、光の感じが綺麗なわけでもない…ただ、そこにある現実が写し出されてるだけ…っていうのがストーリーと合っていて良かった。

程度は違えど、人には乗り越えられない過去や、思い出したくないことがあるとは思うんだけれど、それに対峙せざるを得ない状況に陥った時に「綺麗事で済んだね!オールハッピーだね!」じゃなくていいじゃん…何も解決しなくても、全てが救われなくても、前を向けず俯きながらでも、時の流れに抗わずに歩んでいればいいじゃん…って映画だったんじゃないかな。

僕はむしろ、何でもポジティブであることや、「ハッピーエンド最高!」ってことよりも、映画っていうフィクションの中でもおとぎ話みたいに上手くいかなくたっていい…って思っているので、すごく好きだった。
鶏糞

鶏糞の感想・評価

4.0
主人公の造形が刺さってしまった。「ある事件」以前の行動も含めて考えると主人公はただ労働者階級というだけでなくて発達障害的なものを内包しているように思える。壊れてしまった繊細な精神はありきたりなハッピーエンドを用意することはできない、が人生は続いてしまうのだ。
ケイシー・アフレックの表情、目の動きの説得力。
乗り越えられないものなどない。そんなことはない。十人十色。乗り越えられない人もいていいじゃないか。それでも、日々、昔とは違う現在を必死に(周りはそうは見えないかもしれないけど)生きている。
合わない人は途中眠気に襲われるかもしれない。
表現やストーリーに雑な映画はないと思うけど、物凄く丁寧に描かれていた、というか俳優さんの演技が繊細で、凄かった。
甥っ子との微妙な関係も素晴らしかった。甥っ子が写真を見てしまう所、ルーカスくん、素晴らしかった。
乗り越えられない人間も生きてていいんだ、と思った。
でも、重かった。
scp

scpの感想・評価

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成長物語や苦難を乗り越える物語はいくつもありますが、これはその「苦難を乗り越えられない」物語だなと思いました。一体何なら救いになり得るのか、今後もきっと変わらない生活をするんだろうと思うととても切ないです。
ROOK

ROOKの感想・評価

3.9
アカデミー賞受賞作品やっと鑑賞しました。ケイシー・アフレッとミシェル・ウィリアムズの二人が悲しい困難な人生を寒々しいマンチェスターバイザシーで再会し、過去にとらわれながら乗り越えようとする人々。そこに急死した兄の息子とのふれあい。悲しく人生感を感じさせる映画でした。
魔法のない世界、抉られた心は絶えず血を流し続ける。それでも、止まってしまった時がほんの少しだけ動いた。
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