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マンチェスター・バイ・ザ・シーのlinktakのレビュー・感想・評価

3.7
"国語力"が試される作品だなと感じた。
というのも物語の主眼としては主人公リーの心情変化なんだけど、彼が非常に物静かで表情が変わらない点と物語の描き方がかなり第三者視点で起こった事実を淡々と描いている点からぼーっと見てるだけでは彼の心情や思いを汲み取ることができないんです…。
さらに難解なのは彼が壮絶な経験をしすぎている分、自分のような青二才には到底共感できない、、。
自分なりの感想としてはリーは、人間が自分を責めて否定し続けたなりの果てなのかなと思った。けど彼が壊れきらなかったのは支えてくれる人がいたからだし、彼自身の心の奥底までは冷え切っていなかったからだと感じた。
随所に散りばめられる男同士のそっけないやりとりも解釈に余白を与えてくれるという意味でさらに映画の味わい深さを増していた。

またいずれ観返したい映画。
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