スキピオ

サイレンスのスキピオのレビュー・感想・評価

サイレンス(2016年製作の映画)
3.5
"誰にも言わないし、顔も見ていない"

たしか日本未公開だけど、評判よかったなーと思ってNetflixで鑑賞。

人里離れた山奥、耳の聴こえない女性作家のもとに殺人鬼が忍び寄る話。それだけ、ワンシチュエーション、尺が短い、話が早い、怖い、痛い、シンプル!(笑)

「サイレンス(原題HUSH:静かに)」にあわせて冒頭のタイトル「ドーン!」からいかに我々の生活が「音」の情報に頼っているのか、主人公がいかに耳が聴こえないことによる不都合を被っているかの説明を十数秒のシーンと音ですますスマートさが良かった。そして早過ぎるくらいに序盤の主人公の耳が聞こえないからこそのある恐怖シーンが白眉、そこまでだけでも観る価値があるし、その後も犯人とのガラス越しのあるシーンとか、耳が聴こえないのを生かしつつホラー映画としては色々とフレッシュな恐怖描写が多かった。

自分は、こういう映画ってそもそも殺人鬼は何者で主人公は何でターゲットにされたのかとか考えてしまうから合わなかったけど、いわゆるホラー映画好きな人には必見ではないかな。

今後、低予算(小規模)映画の良品の一つとして数えられることになるかと思う。