ぴな

ウインド・リバーのぴなのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.8
シアター2

アメリカが抱えている問題を殺人事件と絡ませて炙り出していた。
こんな風に人種差別問題を突きつけてくるとは…ジャンルは違えどゲットアウトの時のような衝撃だった。
強制的に閉ざされた凍てつく土地に閉じ込められたうえ、存在をないものとするかのような扱い。

悲しみを湛え、冷たい炎を燃やす父親を演じるジェレミーが良すぎる。
ベン署長もとても良かった!
ナタリーの父親マーティンとの暗黙の了解は、本来は許されない行為なのだろうけど、きっと観客の誰もが肯定したはず。
女性や子供が性暴力の被害に遭う描写はフィクションでも辛い。
そして、実際にはフィクションではないと思わされる、エンドロールに映し出される実情…。

この作品の円盤・配信による収益は、アメリカ先住民女性の支援活動に寄付されるという情報を目にした。
円盤が出たらぜひ買いたい。
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