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ウインド・リバーのdaisuKのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.5
自分が置かれた状況の原因を、外部のせいにしないって、とても難しい。

今年、アメリカの社会問題を切り取った作品で、今作同様話題になった『スリー ビルボード』と対比して観るととても興味深かった。
愛する人を失った者の行いが、この2作品間で180度異なっていたからだ。
『スリー ビルボード』は、悲しみの原因を外部に求める負の連鎖が痛々しく、『ウインド リバー』は、自らの痛みや悲しみを受け入れる精神力が目を見張った。

そして、これは「愛する人を不幸な形で失う」という特殊ケースに限らず、日々の生活の中で直面するちょっとした不幸な出来事に対する向き合い方にも通じる話だと思った。

作中の台詞で出てくる“良い知らせと悪い知らせ”の件に、決定的な真理が込められていると感じた。
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