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ブレイク・ビーターズのMissaAのレビュー・感想・評価

ブレイク・ビーターズ(2014年製作の映画)
4.0
私を含めて今の若い人は、ドイツは当たり前のように一つの国だと当然のように思ってしまう。 しかし、たった35年前、日本の昭和の終わりまでは、ドイツは二つの国に分かれ、東ドイツはソ連と同じ社会主義国だった、という歴史をこの映画を観て改めて感じました。

映画の舞台は、85年東ドイツのデッサウという工業都市。 若者が西側諸国で当時流行していたブレイクダンスを通して、社会主義下で自由を制限する体制に疑問を投げかける青春映画。 

東ドイツのキッチュな雰囲気、ビートを刻む音楽、一方で社会主義体制下の暗さのバランスが面白い。 個人的には、主人公たちのファッションの「ださ可愛さ」がツボでした。あのジャージ欲しいわ。

物語も面白いですが、ホーネッカー、シュタージなど、現代史の授業で習った単語を思い出しながら、ドイツのことを前より少し知るきっかけになると思います。

ドイツの映画は戦争関連の暗い話が多い印象だけど、この映画は「グッバイ、レーニン!」や「ラン、ローラ・ラン」に並ぶ、ポップで明るい映画でおすすめです。1時間半という長さもちょうどいい。
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