レインウォッチャー

スクリーム4:ネクスト・ジェネレーションのレインウォッチャーのレビュー・感想・評価

3.0
10年ぶりの4作目は、ついにSNS時代編。
『スクリーム』シリーズで《電話》はキーアイテムの一つだけれど、スマホとネットの導入で殺人鬼とのコミュニケーション(?)にも相応の変化が。

この10年の間で変化した映画界やカルチャー全般のトレンドもこのシリーズらしくメタネタとして取り入れていて、やっぱり登場する映画ヲタキャラにプレゼンさせる(「今はリメイクばかり」とか)他、犯人の動機にも反映されている。

すなわち承認欲求、「特別になりたい」という気持ちだ。
それぞれの平穏な生活を贈っていたお馴染みの面々は、自分たちの体験が思いもつかない広がりと変化を経て彼の地ウッズボローに根付いていることを知る。

「悲劇も時間が経てば笑い話」、逸話は映画や小説になることで装飾・希釈されて、ネットを介して早く広く広がり、妬みや憧れを生み、中には新たな悪意へと育つものもある…
シドニー(N・キャンベル)たちが今作で戦うのは、そんなテン年代以降のカルチャーの功罪そのものといえるかもしれない。

そんな今作の見どころは、メインキャラのガールズがみんな揃ってかわいい!ということに尽きる。
ファッションが現代に近づいたのもあるだろうか。古参のゲイル(C・コックス)まで、前作より若返って見えるぞ。クリスティン・ベル(『ヴェロニカ・マーズ』、『アナ雪』のアナ)のお姿も一瞬。

シリーズ中、良くも悪くも最もライトで観やすい一本である気もする。
永遠のターゲット、というかむしろあんたが《ゴーストフェイス》キラーなんちゃうか、という気もしてくる鉄女シドニーの戦いは、もうちょっとだけ続くんじゃ。