ShotaOkubo

ナンバー・ゼロのShotaOkuboのレビュー・感想・評価

ナンバー・ゼロ(1971年製作の映画)
5.0
これは運動そのもののかなたに、存在する時間イメージを表象した映画だ。カチンコに書かれる数字、入れ物の中で溶けていく氷、灰皿に溜まっていく吸い殻、飲み干されていくウィスキーが時間を表象しているからである。見えているもの、聞こえているものの全てが時間の表象手段として存在している。ああ、この映画は時間の視覚的な可能性を追求したのかもしれないという感興が生じる。だから何度でも、瞳をこの映画に差し出すしかない。
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