くらちたかよし

ミッキー誕生前のウォルトのくらちたかよしのレビュー・感想・評価

ミッキー誕生前のウォルト(2015年製作の映画)
3.5
タイトルの通り、ミッキー・マウスが誕生するまでのウォルト・ディズニーの半生を描いた伝記映画。レンタルがどこにも見つからなかったので、iTunesで900円で購入。

倒産寸前のウォルトが「幸せうさぎのオズワルド」の版権を奪われ、悲嘆にくれてニューヨークから帰る列車の中でミッキーのアイデアを思いついたという話はよく聞くけど、この話にはいろんなバリエーションがあって、この映画で描かれているのはその中の1つ。何が真実かはよくわからない。

現在のディズニー社の著作権保護への異常なほどの執念や利益を上げることへの貪欲さは、ビジネスが下手くそで利益にも権利の保護にも無頓着だった若き日のウォルトの経験から成っていることがよくわかった。

今日でも、アニメーションに限らず、クリエイターは往々にしてビジネスや権利に無頓着なために食い物にされやすい。

「これからは代金をもらうためではなく、良い作品を生み出すために映画を作る。」「もう二度と他の人のためには働かない。自分のボスは自分自身だ。」

といったウォルトの言葉は、規模は違うが似たような経験をしたことのある自分にも突き刺さった。

全クリエイターが観ておくべき映画。