森崎

帝一の國の森崎のレビュー・感想・評価

帝一の國(2017年製作の映画)
4.0
食わず嫌いしてましたすみません。面白かった!
旬のキャストを集めてちゃんと映画サイズでテンポよく進めた話も面白いならこりゃヒットする訳だ。

ちなみに役職や大まかな話の流れを知っているくらいで原作は未読。
複数の友人が眼を輝かせてこの映画の話をしていたのもあってようやく思い立って「なんか勿体無いし食わず嫌いしてる俳優にチャレンジしてみよう」企画として手を出した次第。野村周平は森山中教習所で大丈夫だったので竹内涼馬チャレンジでございます。

で、その竹内涼馬は元々溢れ出る爽やかさが胡散臭いと思っていたら劇中で帝一が評する弾の印象がまさに同じようなもので驚いていたけど、その印象をひっくるめて文句の出ようのない好青年な弾のキャラクターが完璧で良かった。この作品なら好きだ。
ライチとは違って好みの俳優は少ないけど志尊淳や岡山天音や鈴木勝大、井之脇海が存在感あって良い。砂原健佑も確認できたー!ライチのときも思ったけど女の子は良い子で可愛いのにあくまでオマケ、男の世界に噛ませすぎないバランスが好き。


バカみたいに上へ上へと登っていく帝一の姿は一瞬だけ隠した本当の望みを覗かせながらもある種真っ直ぐで盲目的で羨ましい。非公式の弾との勝手なテスト対決は高校生のときに観ていたらもしかしたら触発されて勉強したくなっていたかもしれない。

帝一のお気に入りの曲、それで踊っているわけでは無く「弾いている」。
一年のときはいかに自らが使われる者として有能であるかを示し、二年のときはいかに自らが使う者として誠実であるかを示す。どちらも心を掴むことが大事だけれど学年や立場で立ち回りががらっと変わることを将来のてっぺんのためになら何でもする。狂ってるとは言われているけど政治家だけじゃなく男の仕事の世界もそうなんだろうなと想像したり。覗き見したような面白さ。
森崎

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