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田園に死すのShoseiHのレビュー・感想・評価

田園に死す(1974年製作の映画)
4.4
寺山さん率いるアングラ劇団「天井桟敷」の世界観が全面に出ていた。

時間と自分との関係性を考えさせられた。

バーでのシーンで木村功が菅貫太郎に語る台詞に「人間はね、記憶から解放されない限り本当に自由になることはできないんだよ。」とあるが、考えてみると時間や自分の過去などのあらゆる関係性から脱却しない限り人間は記憶に縛られた行動しか取れないのだと思う。「過ぎさったことは虚構だと思えばいいんだよ。」という考え方は大事だと思う。
本筋とは関係ないかもだが後悔先に立たず、時間を大切にしようと思った。

最後に物語自体を映画であると突き放しておいて、その中にさえも自分を見出せていない主人公という構図にどことなく今の自分と共鳴するものを感じてしまったw
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