田園に死すの作品情報・感想・評価

「田園に死す」に投稿された感想・評価

ヒルコ

ヒルコの感想・評価

3.7
寺山修司と言えば、書を捨てよ〜ばかりが代表作で出るので、見比べたくて鑑賞。私の個人的な意見で言えば、こちらの方がずっと好きです。難解な見た目に反するように、モチーフやテーマは非常にわかりやすく、のめり込んで見てしまいました。東北の中で青森って異質なイメージで、それこそ神秘の塊みたいな感覚があります。その中でも恐山には全てが詰まってる感じ。誰もが過去や故郷から逃げようと思うし、しかし逃げられない。母殺しも永遠に脳内遂行中で終わるのでしょう。その不変性。そして「人間蒸発」のような素晴らしいラスト。
寺山修司の本や映画はいくつか見たことがある、のだが、めちゃくちゃ感化されたということがない。澁澤龍彦もそんな立ち位置なので、そうした潮流とはそぐわないのだと思っている。
サントラも有名な本作もだいぶダラダラ見ていたのだけど、とりあえず刺激シーンがあればOKという単純で無粋なぼくでも印象的だなあと思わせるエンドロール。私はいったい、この映画を見ている間、どの時代にいたのでしょう、そんな錯覚が。こういうのが流行っていた時代も日本にはありました。
Ryosuke

Ryosukeの感想・評価

4.9
やはりとにかく強烈なイメージが放り込まれる。カラフルなフィルターは過去があくまで虚構であることを示す。 タルコフスキーを思わせる水と炎上する家の描写も。 メインの被写体のみに光を当て、周囲を漆黒の闇に包ませる映像も印象的で舞台のようである。 撮影監督鈴木達夫の文章によると、母親の家のシーンは予算の関係でライトが足りなかったようだが、それが束縛の象徴である母とその家に合った良い雰囲気を付与していたように思う。
美化されていた過去との対比で現在パートがモノクロで表現される。 露光オーバー気味の若干潰れた光や、暗闇と紫煙の白の強烈なコントラストが美しい。
この映画自体を撮影しているカメラをサーカスの役者が鏡として使うのも面白い。
一瞬フィルムが不具合を起こしたように見せて、実はこれまで見てきたのは主人公の過去に関する映画内映画であるというメタ的な演出が面白い。 その映画の編集作業の中で自分の過去の記憶を再構成していくというアイデアが素敵。 過去の自分と将棋をするシーンの素晴らしさ。 鏡も効果的に使用されている。
主人公が自分を縛る過去の母を殺そうとする様を見せることで、人間は如何様にも変容できるという強烈なメッセージと、同時にそれが途方もなく難しいということを示す
背景の書き割りが倒れ現代の新宿に移るラストは鮮烈。 後から思えば唯一現代パートがカラーで表現されるのだ。 あるいは過去に入り込んだ自分が現在について考えているのか。
本作はメタな演出により映画があくまで虚構であることを示し、何でも描くことができる真っ白なスクリーンをエンドロール後に見せ、「てめぇらそんなところに座って頭のいいふりしてるけど、明日になりゃくたばっちまうんだ!」と叫ぶ。
これは「書を捨てよ」にも通じるメッセージであろう。
この演出は他人事のように映画を鑑賞する観客にも自らを変容させることを強烈に迫るものである。
寺山修司の同名の歌集が元ネタの映画
少年時代を映像作品にしようとした「私」は、過去において自分の母親を殺した場合現在の「私」はどうなるか、について執着するようになる。恐山を舞台にした、所々に挿入される短歌により構成される世界観はとても良い。「親離れ、親殺し」というテーマ、過去と現在の見事なクロスフェード、一枚の絵画のような色彩と構図は一見の価値あり。

雛壇のシーンは吹き出してしまった。
そりゃあんな荘厳な音楽とともに雛壇が流れてきたら笑うでしょ
授業で観ました。ひな壇が川に流れているところがシュールでした。
見るのは、約20年ぶりくらいになります。恐山にも行って来ました。
寺山修司の東北のイマジネーションの、あふれる映画だった❗
ルカ

ルカの感想・評価

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好きな子が好きって言うから見たけど、少ししか良さがわからなかった
りょー

りょーの感想・評価

4.5
シュルレアリスム全開な映画。恐山の幻想的な美しさとまるで地獄のような恐ろしさ。監督の自伝的内容で土着や現在と過去、そして虚構のイメージが散らばっていた。特に、将棋を打つシーンはほぼアートだった。ラストもかなり強烈だった。
deadcalm

deadcalmの感想・評価

4.2
壁一面の時計、雛壇流し、新宿の交差点、恐山の燃える小屋。テーマ云々に頭を使う前に、映像表現の質感とモチーフのセレクトが好きだった。

寺山の歌集を詠むパートが好きでそこだけ繰り返し観たりした。訛りの入った声もイメージ映像も。
ジロウ

ジロウの感想・評価

5.0
畳、畳、畳、

畳をめくると映画が始まる

畳の上でご飯を食べると映画が終わる。

寺山の記憶、寺山が好きなカルチャーが混沌としている、すべては彼であり、彼らでもある。
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