えりみ

淵に立つのえりみのレビュー・感想・評価

淵に立つ(2016年製作の映画)
4.3
WOWOWで。
皆さんのレビューをみて黒沢清作品っぽいのを想像してたら違いました。ゾッとするという点では似てるし、頭からメトロノームカチカチされてゾワっとしたけど。あ、まだ小さい娘を持つ親御さんはみないほうがよろしいかと。これG指定でええのかね?子供にもみせたくない。
こないだみた「ほとりの朔子」の監督(まだ30代)なのね、テイスト違う。同じなのは古館寛治が出ていること。今作ではメインキャストで見せ場たっぷり、いつものごとく分かり易い感情表現はないけど。でも何か目を惹く役者さん。
章江の見た目がガラッと変わって8年の辛い歳月を表現しているので物語に引き込まれた。わずか三週間であの変わり様を作り出したってんだから女優さん(筒井真理子)て凄い。
浅野忠信は予想通りのハマり役。何考えてるかわからん人やらせりゃ鉄板。
太賀君のよさがいまだに掴まれへん。悪いとこもないけど。あ、「ほとりの朔子」に彼も出てたな。
三浦貴大がほんまチョロっとだけ出演。彼の方が気になる。

NTRモノかよ~と思たら1時間で衝撃の展開をみせ、その後8年経ってどうすんのかと思たら息子登場て( ゚Д゚)
最後もえらいことなったけど、オルガンの音からのエンディング曲がきれいでふわっとした気分に。
監督インタビューによると「家族とは不条理だ」ということだそうで。
不条理な感じもするけど「あるある」みたいな感覚もあって、あぁなんか凄い監督さんやなて漠然と思った。
「宗教の関わり方にはサル型とネコ型と2通りがあってですね~」とかいうから、もっと宗教的なテーマも絡めてくるんかと思ったらそんなことは無かった。
ヨーロッパで評価受ける邦画って大体こんなイメージ。
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