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ガール・オン・ザ・トレインのfmofmojimoのレビュー・感想・評価

4.0
レイチェルは毎日、NYへ往復する電車の窓から線路際の住宅を眺めて住人の暮らしを想像することを日課としていた。特にお気に入りの家は、ある夫婦が住んでおり、ポーチで抱き合う姿や庭で焚き火をする様子を見て愛情に溢れた理想の夫婦だと憧れを抱いていた。レイチェルは不妊治療がうまく行かず、またアルコール依存症となってしまったことなどが原因で2年前離婚していた。実はそのお気に入りの家の隣家は、以前レイチェルと元夫トムが住んでいた家であり、今ではトムと新しい妻アナとの間に赤ちゃんが産まれ、見てはいけないと思いつつも幸せそうに過ごす3人もつい見てしまっていた。
ある日、いつものように朝家を眺めていると、理想の妻がポーチで別の男性と抱き合ってキスをしている姿を目撃してしまう。理想が壊されたと激しい怒りを感じたレイチェルは、帰り道に酔った勢いで衝動的に下車し、その家へと向かう。

レイチェルは酔うと記憶を失ってしまい、あとから酔っていた時の状況を聞かされても、全く思い出せなくない空白の時間がある。
その空白の時間にいったい何があったのか、3人の女性の視点から、次々と明らかになる、恐ろしい真実。

他に方法がなかった。

手がかりがうまく繋がらずになかなか読めなくてはらはらする展開に引き込まれる。
レイチェルが本当にいたたまれない。
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