ツクヨミ

獣道のツクヨミのレビュー・感想・評価

獣道(2017年製作の映画)
3.1
田舎町で繰り広げられる謎群像劇。
中学生の亮太は転校してきた変な女子愛衣と出会う。2人は友人になるが時が彼らを変えていく…
内田英治監督作品。今作はジャケットだけ見ると漫画原作ヤンキー系恋愛映画に見える…しかし中身はまったく違いヤンキーはヤンキーなんだが移り変わる時間と町に巣食う人々を映した映画的群像劇に仕上がった作品だった。それは家庭的な家族に憧れる愛衣、普通が嫌いでヤンキーの仲間になる亮太、ヤンキーの頭領だったが出会ったダイバーガールに惹かれていく男、ヤンキーの2番目でヤンキー社会に飲み込まれる男などのキャラクターたちの誰もが主人公でない描かれ方で展開されていき、しっかりとしたラストが掲示されないのも好印象。
内容としてはまったく予想が付かない展開と笑っていいはずがないのに笑えてしまうような独特の空気感が凄かった。もはやオープニングから掴みがバッチリで食い気味で見てしまう謎な面白さが本作にはある。
結果的にジャケットで損してるような不思議な魅力を持った作品だった。全力投球で頑張ってる伊藤沙莉の役作りも魅力的。
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