「血縁関係を把握しておかないと大変な事になる」的な、地方都市ならではの嘘みたいな事実が沢山出てくるが、これは本当である。
「男は腕立て、女は踊れ」は地方の若者を的確に捉えた一言の様に感じた。
それ以外には奇想天外な家族やキャラクター達が次々に登場し、一歩踏み外すと作品そのものが大きくバランスを崩しかねない琴線の上を歩いていっている様だった。
「愛のむきだし」と「ヒミズ」をいっぺんに観ているみたいだなと思っていたが、途中からこれは「壊れた街を壊れた須賀健太が歩く」まさにジャパニーズノワールなんだと思い始めた。
韓英恵がどんな作品でもいいから幸せになることを願う。